驚きの糀パワー
現代人に足りない酵素を補給できる
酵素は、食べ物の消化や新しい細胞の合成、脂肪や糖の燃焼を助けるたんぱく質の一種です。病気や老化を招く活性酸素を消去するはたらきもあります。私たちが健康を維持できるのも、これら酵素の力が大きいのです。
酵素は新鮮な野菜や果物、魚に含まれていますが、熱に弱いので、加熱すると効力を失ってしまいます。加工調理したインスタント食品などには酵素が全くといっていいほど含まれていません。
そこで糀の出番なのです。
糀には発酵の過程で生まれた多様な酵素が含まれています。
糀の酵素を上手に取り入れて、いつまでもハツラツとしていたいものですね。
漬けるだけでおいしくなる
塩糀で肉や魚を漬けると、食材のタンパク質やデンプンをアミノ酸やブドウ糖・麦芽糖に分解します。アミノ酸はうまみ成分、ブドウ糖・麦芽糖は甘味成分なので、人は「おいしくなった」と感じるのです。
また、糀に含まれる酵素が食材を分解するため、肉や魚が柔らかくなり、消化吸収しやすくなります。
前の晩、ぱぱっと魚を漬けて冷蔵庫に入れて朝サッと焼くだけで、安い鮭が驚きのおいしさに。「急に料理上手になってどうしたの」なんて言われてしまうかも!?
お砂糖なしで驚きの甘さ
山﨑糀屋の甘酒は、砂糖や添加物をいっさい使っていません。糀本来の自然の甘さだけで、ビックリするほど甘いのです。この甘味は、米のデンプンが糀菌の酵素でブドウ糖に分解されるために生まれます。
市販の甘酒は砂糖と添加物を入れたものが多いため、「糀だけのあま酒」を飲んだ人は「こんなに甘いのに砂糖が入っていないの?本当に!?」とビックリされるんですよ。
甘酒は点滴なみの高栄養ドリンク
糀菌が米を発酵させる過程で、甘酒にはビタミンB1・B2・B6・パントテン酸・イノシトール、ビオチンなどのビタミンが生まれます。また、米のタンパク質が糀菌によってアミノ酸に分解されます。甘酒は必須アミノ酸を最も多く含む食材のひとつです。
こういった甘酒の高栄養成分は、病院の点滴による栄養補給と共通する点が多いといわれています。 まさに、「飲む点滴」。
江戸時代、人々は夏バテ対策に冷やした甘酒を飲んでいました。
また、母乳の出が気になる産後の女性に飲ませるとよいとされていました。
昔の人たちはわかっていたんですね。
参考文献
- (株)レーベン販売 月間 食生活 2013.6 前橋健二著 「塩麹のさまざまな働き」
- 大洲内科小児科医院 院長 今田学著 「コウジが作る酵素は、現代人に蔓延し万病を招く酵素不足を補う特効食と医師も治療に活用」
糀のできるまで
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米を洗う
山﨑糀屋は新潟産コシイブキを使用。
そのまま炊いても美味しい新米だけで作るから、粒が大きく形が揃った糀に仕上がります。 -
米を蒸す
研いだ米を大きな蒸し器に移して蒸します。
蒸しすぎると柔らかくなりすぎ、粘りも出てしまうので、粒がパラパラとなるように蒸し時間を調整します。
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蒸し上がった米に糀菌をまぶす
蒸し上がったら搬送機に入れ、室に運びます。
機械で運ばれる間に米の荒熱がとれるので、搬送機の出口で糀菌をまぶします。
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室で寝かせる
室とは温度30度・湿度95%前後のサウナのような部屋。
米にまぶされた糀菌は高温多湿の室で繁殖し、酵素生産を行います。
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米をほぐす・冷ます・ならす
しばらく室で寝かせ、糀菌が活発に繁殖すると、 米の温度が上がってきます。
また、糀菌が菌糸を伸ばし、米どうしが固まっていきます。高温になると糀が焼けてしまう(糀が発熱して色が濃くなること)ので、適温を保つために、米をほぐしたり、山のような盛りをつくったり、均一にならしたりと手をいれます。
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室から出す
3日目になると米からフワフワとした糀菌が見えるようになります。 室から出してひと晩冷まします。
外側に菌が目立たないものも、米の中心まで しっかりと菌糸が食いこんで、割ると白くなっています。
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糀完成
袋詰めして「山﨑糀屋の生黄糀」の完成です。
この糀が甘酒、塩糀、しょうゆ糀などのもとになります。
「糀」・「麹」2つの漢字。どっちなの?
「こうじ」には「麹」という漢字と「糀」という国字(和製漢字)があります。
「麹」は原料に麦を使ったもの。
「糀」は米に花が咲いたように生えるかびを見てつくられた国字なので、 原料に米を使ったものを指します。
一般的には、こうじをすべて「麹」と表記する場合もありますが、 山﨑糀屋は米こうじを使っているので、「糀」と表記しているのです。